僕が君に不信感をもったのは君が僕に不信感をもったことが原因だったのだが、その不信感の由来は僕が君に不信感をもったことで生まれたのであった。
ネオンサインの下で、男女が抱き合っているその横で子供達が缶蹴りをしていたその頭上では、タバコの宣伝の飛行船がゆうゆうと飛んでいた。
ミカはトムにジェームスがネジをしっかりまかないから主任に怒られるわけで、その根本の原因を正さないかぎり、もう終わらないわ、といった。トムはその話をいかにもつまらないといいたげに、紙のコーヒカップをくしゃっと丸めてぽいとくずかごになげると、3000キロ離れた村落で、墓石を倒したばつで13歳の少年が罰を受けたことに誰もきがつかない。
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